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経済革命(4) 資本主義は本当に救われるの?

これまで詳しく堂免信義さんの「経済革命」について見てきましたが、最後に、この方法で本当に資本主義は延命できるのか、について検討しましょう。
まず、堂免信義さんの主張する資本主義の行き詰まりの原因について整理してくれませんか。

--資本主義の生産活動を担う企業の利益は、家計と政府の赤字に支えられているので長続きしないこと。今は家計が縮小して貯金ゼロ世帯が増え、政府が赤字国債を発行してなんとかしのいでいるけど。


他には?

--投資は借金(民間銀行による融資)で行われ、利子もつくので返済が大変で、しかも返済するとせっかく投資で増えたおカネが-利子も含めるとそれ以上のおカネが-社会から消えてしまうので、前の年よりたくさん投資しておカネを補充しないと返済もできなくなること。自転車操業理論ってやつ。


よくわかってきたね。
他にはないかな? 資本主義にはまだ大きな問題があるんだけど。

--格差が拡大すること、かな。
--投資を続けるということは、環境に与える負荷がどんどん大きくなり、地球のキャパシティに近づいていること。いわゆる環境破壊が限界を超えること。



そうだね。
格差の拡大、つまり少数の富める者への富の集中がなぜ起こるのか、以前にその原因について議論したことがあったけど、グローバル化という現在の世界的な交易・金融の拡大以前に、おカネは蓄積しておけるということと、利子がつけば増えるということが、富める者がさらに富むメカニズムであることは確かだね。
では、「経済革命」でこうした問題がどのくらい解決できるだろうか。
まず、最初の問題:企業利益と政府・家計の赤字の問題は解消されるだろうか?

--政府の赤字は民間銀行から借金する(国債を買ってもらう)から生ずるのであって、これからはゼロ利子で返済義務のないローカル銀行からの借金でまかなうのだから、赤字にはなりません。


そうだね。そして、返済は自動的に通貨税から行われるんだったね。

--家計の赤字は、「経済革命」で社会全体が投資に向かうから、役員報酬を制限するなど分配さえ正しく行われれば大丈夫ではないかな。ただ、環境の問題は残るけどね。いつまでも投資を伸ばせないということ。


自転車操業理論についてはどうかな。

--おカネを借りて投資をする以上、返済しなければならないし、そうすれば社会全体のおカネが減るからまた投資しなければならないのは同じではないですか?利子も、0.5%と少ないとはいえ、取られるし。


投資資金を融資でまかなおうとすれば、ローカル銀行で信用創造が起きるのは同じことですが、ただし管理料を除けばゼロ利子ですから、負担は減ります。しかし、堂免信義さんは家計や他の企業からの直接金融で投資資金を得る方法なら、信用創造も返済による消滅も起きず、おカネの波は起きないので自転車操業にならないと述べています。
それが例の定率年限債です。

--定率年限債は企業が発行する社債ですよね。


そうです。社債が売れれば、ドンとまとまった資金を手にすることができ、あとは10年とか20年かけてゆっくり返していきます。直接金融は友達間の貸し借りのようなもので、すでに個別口座の中にあるおカネを貸すわけですから、銀行が新しく数字を書き込むのとは違って信用創造は起きません。
また、返す場合も個別口座間のおカネの移動ですから、消滅は起きません。

--なるほどネー。


もともと、個別口座におカネが残っていると腐るので、できるだけ定率年限債を買って投資に回したほうが得だという心理が働くだろうと考えての設計です。社会は黙っていても投資に向かうのです。
格差の拡大についてはどうだろう。

--格差拡大の根本原因は、おカネは貯蔵でき、利子がつけば貸し借りを通じて雪だるま式に膨らむという性質があることですね。それにインターネットの発達とグローバル化が手を貸したわけだから、多くの犠牲を伴うのは当たり前ではないでしょうか。こうした問題は堂免信義さんの「経済革命」でかなり取り除くことができるように思います。


もう少し具体的に教えてください。

--キューです。貯蔵できず、利子が付かないおカネだから、少しくらい格差があっても雪だるま式に膨らむことはないはずです。そして、地産地消でグローバル化のリスクも低くするからです。


模範解答だね。まさにその通りだと思うよ。
残る課題は投資を続けながら環境破壊を抑える方法と、グローバル経済の方をどうするかということ、そして実際にどのようにしてこの「経済革命」を実現するか、だね。

--堂免信義さんはなぜこれを革命と呼んだのでしょうか。私は、もうこれ以上我慢できないという怒りを含んだ表現だという気がしてならないのですが。


そうかもしれませんね。
このような大転換は既得権益層の猛反対に会うことは必須でしょうから、文字通り血を見るような戦いが起きるかもしれません。
しかし堂免信義さんは、最大の困難はこのような従来の経済常識とは真っ向から対立する発想を真剣に検討評価することだと述べています。ボクらがやったようなことを、です。
頭さえ切り替われば、彼が『脱・資本論』の中で引用しているチャップリンの言葉
 青年に仕事と未来を与え、老人に保証を与えよう
が実現することも夢ではないかもしれませんよ。

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